2019年1月30日水曜日

憎悪の依頼

このBlogを中断している間、何をしていたかというと。
御多分に漏れず、SNS、facebookにTwitterなどなど。
それからスマートフォン向けゲーム。
最早中毒だと指摘されている始末。
年が明けた時点で、中毒から抜け出してスマートフォン依存症から脱却すべく、習慣を改めようと一念発起して再開している。

ところで、このSNN・スマートフォン三昧の生活の中でも辛うじて読書をする習慣はわずかに残っていて(読む量はものすごく落ちていたが)
で、この期間に「すごいな!この作者!」と思ったのが松本清張。

長編は既に数冊読み終えている「砂の器」「点と線」「Dの複合」「日本の黒い霧」「ゼロの焦点」
どれも推理小説としても歴史考証としても「すげー」と思いながら読みふけった。

さて、ようやく今回の「憎悪の依頼」
松本清張の短編も「すげー」
タイトルの「憎悪の依頼」は結末は推測はたやすいけれど、歪んだ欲望のなれの果てがやるせない。

「女囚」、結末の推測をドンガラガッタンと覆された。
美談になるのかと思いきや結末の数ページで奈落の底に叩き落された気分がした。
加害者側にいくら酌量すべき事情があるとしても、殺人にはそれだけの代償を伴うんだなとズキンと痛む作品

「絵葉書の少女」「大臣の恋」
こちらの作品に登場する女性の末路が哀れ。
冒頭にダラダラと述べてきた長編小説でも清張が書く女性は哀れなひとが多い。
清張の生い立ちによるものなのか、戦後昭和の時代風潮なのか。
21世紀新しい元号になろうとしている今、このような女性を読むのは過去の産物なのだろうか。



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