2014年6月28日土曜日

300 帝国の進撃

14年鑑賞14作目

原題「300: RISE OF AN EMPIRE」

ムキムキマンって死語、思い出す
前作はスクリーンでは未見で、CATVで視聴。テレビサイズでも「血湧き肉踊る」とアドレナリン全開状態へ誘ってくれた作品。
その続編だという触れ込みに、心を躍らせながら鑑賞に赴く。

この作品独特の血が破裂するような感じでの戦闘シーンの描写は健在だし、男性陣の筋肉の隆盛ぶりには同じ男性として「すげえなぁ」と感じ入る。
でも、何かこうパンチがないというか、迫力が薄っぺらいんだよね。
それは何が原因なんかな?と言えば、「300人で負ける戦だとわかっていても、戦い抜く」っていう前作のような気迫あるストーリーではないから、なんでしょうね。

実を言うと、前作300人が倒れた後の後日譚だとばかり思っていました。
見よ、この男らしさ!!
新たなスパルタ人たちが立ち上がり、ペルシャと戦う展開だとばかり。
ところがそうではなくて、前作と同時進行の展開なのです、それに気づくの時間が掛かったですし、「ん?」と、少々混乱してしまいました。

今作では「エバ・グリーン」が最も男らしい!!(笑)
とはいえ、エヴァ嬢が扮したアルテミシアは不幸な生い立ちだ。
思うのは、オンナはこの映画のように実家から冷たい仕打ちを受けたら、嫁いだ先こそが実家になるんだってこと。
オンナの恨みやおそるべし!!

クセルクセス1世
あれだけの出で立ちであり、オーラもあるんだけど、今作では登場させる意義に疑問を抱きます。
見せ場が...なかったよね。

ペルシャとギリシャとスパルタの立ち位置なり、友好関係を示すような一幕をキョーレツに序盤に展開するという一手もありなんじゃないでしょうか?
翻って言えば、今から鑑賞するひとは、三国の関係をサクっと予備知識に入れてから鑑賞されるといいと思います。

2014年6月22日日曜日

希望

「Hope」
初出は「THE SUN」

元春の詩にしては、とても具体的な単語が並ぶ
まるで、どこかの会社員の男性の周りに起きているようなことをスケッチブックに描いているかのよう。
この曲は「THE SUN」の中でも必ずといっていいほど聴いてしまう曲。
スケッチブックに書き出した具体的な風景の後に、普遍的な詩が並ぶ

中でも2フレーズ目

陽は昇り 陽は沈み
何も変わらないものを
そっと抱きしめて
そうさ 愛しい場所の向こうには希望
いつだって希望

週末この曲をBGMに家事をしているときに、、
この詩とメロディの奏でるハーモニーに、グっと来てしまった。

こういう瞬間は、誰にも奪われたくないし、誰にも説明できない。
言葉での表現を超越した感情が横たわっている。

希望
大好きな単語だ。

ワールドカップ、予選2戦ンを終えて日本の勝ち点は1点。
でも希望はある。可能性はある。
自分への励ましとしてこの曲を送るし、地球の裏側で重圧に押しつぶされそうな代表プレイヤーにも
こういう希望を唄いあげた曲があるんだって知って欲しいと思う。

2014年6月21日土曜日

NY ANNIVERSARY LIVE! ビリー・ジョエル「ライブ・アット・シェイ・スタジアム ザ・コンサート」

14年鑑賞13作目
「NY ANNIVERSARY LIVE! BILLY JOEL: LIVE AT SHEA STADIUM-THE CONCERT-」
原曲に忠実な演奏で耳に馴染みやすい


「ニード・フォー・スピード」を鑑賞しに行ったとき、「Billy Joel」の名前がポスターで目に入る。
中高生の多感な頃に最もよく聴いたミュージシャンの一人だ。
彼が紡ぐ歌詞はとても分かりやすい単語が並んでいて、歌詞カードを眺めているとおおよその意味が通じる。

鑑賞者の平均年齢はとても高くて、例えば鑑賞後にエレベーターで感想を言い合ってたのは老淑女お二人でした。

ライヴの模様をスクリーンで鑑賞するというのは、最近の映画業界の時流のひとつ。
鑑賞に赴いたのは佐野君の「No Damege」くらいしかないけど、観たいfilmは幾らもある。

ニューヨークメッツの本拠地シェイスタジアムで(恐らく)08年に開催されたもの。
ビリーの姿・形は80年代の頃とは大きく変わってしまって(横に大きく膨らんだ、髪が薄い)、うわー、声はどうなんだろう?って思っていたら、杞憂に過ぎなかった。
もう70歳くらいなんだろうに、声も若々しいしエネルギッシュだ。
ポールとの競演
もう言うことないっす!

以下、鑑賞時に頭を過ぎった感想などを羅列しておく。

(1)ニューヨークはとてもオシャレだ、是非一度行きたい。
人生の一つの目標に置いてみようかと感じる(元春のVISITORSを製作した地でもあるし)

(2)「ララバイ」という曲に涙した
この曲は父が娘に与えた曲なんだろうけど、普遍的な詩が並んでいてフッと涙が出た。

(3)米国で愛される曲は日本人には深くは刺さらない
「わが心のニューヨーク」に、観客は大歓声をあげる、勿論日本人の私だって曲は分かるけど。
でも、住んでこそ!のシンパシーポイントがあるんだろうな。

(4)ピアノが上手で、それも観客の楽しみなんだなぁ
元春には悪いけど、元春のギターソロに対しての観客の思いは「元春、よかったねえ」って温かい眼差しで迎え入れてあげる心境
ビリーのピアノは、聴かなきゃ!って思わせてしまうマジックがある。

(5)英語、勉強したいな
学生時代もっとも得意だった科目の英語、彼が歌う英語はとてもわかりやすくて字幕(歌詞)を追いかけながら口ずさめるし、意味も概ねわかるけど。
読解力、単語力の衰えはどうにもならないや、もう一回英語力を養ってみたい。

(6)We Didn't Start The Fire、やっぱ天才だわ
人名と事件を羅列しただけの曲なのにねー。
ノリノリで歌ったよ。

などなど。
冒頭にも書いたように、多感な中高生の頃の甘酸っぱい思い出も幾つも思い出されて(文化祭とか、片思いとか、カセットテープとか)懐かしい。
懐かしさだけに浸らず、普遍的な歌詞にも大きなパワーを頂戴しました。
前日までの研修出張だとか、休日返上して軽くワークをしてしまった自分への不機嫌さとか、そういうネガティブな気持ちを幾つか抱えながら鑑賞に赴いた。
他にも鑑賞したい作品は多く、上映時刻ギリギリに飛び込んで鑑賞した。
このfilmを選択して正解だったと思う。
「音楽は力」、心からそう感じた。

次はBON JOVIがあるので、それも鑑賞してみようかと考えている
(昨冬の大阪ドームLIVEは、不完全燃焼だったしな)

そういや、ビリーもボンジョビも「My Life」をテーマにした名曲がある
その違いがどう僕の胸に響くのだろう?


2014年6月15日日曜日

消えた女―彫師伊之助捕物覚え

時代背景、舞台は江戸の町なのに、頭で映像化されていくのは海の向こうの国、例えばアメリカやイタリアとかの「うらびれた町」

伊之助はミッキー・ロークとか、アル・パチーノとかロバート・デ・ニーロとか。
もう少し若目でいえば、ショーン・ペンとか
もっと若い人で言えば、ジェームズ・マカヴォイとかもいいかも。

女房に逃げられ、しかも情夫と心中された男に、かつての上役から愛娘の捜索を依頼される。
そんな彼には、幼少の頃から相思相愛な「おまさ」という女性がいる。

読んでいるうちに「おまさ」に計り知れない愛しさを抱く。
ずっと伊之助を想い続けている健気さが素敵だ。
男性視点で執筆されている(と思うのだが)、こういうチャーミングな女性はいないよ、って女性諸氏はおっしゃるのかもしれませんが。
こういう女性に慕われてみたいものです。

高麗屋の旦那、極悪人です。
ジョン・キューザックあたりに演じてもらいましょう。
能面のような顔で、頭の中は私利私欲にまみれているような男をうまく演じてくれるでしょう。

高麗屋の女将、色気たっぷりです。
「サイド・エフェクト」で魅せたルーニー・マーラーあたりでどうでしょう?


2014年6月14日土曜日

ニード・フォー・スピード

14年鑑賞12作目
原題「NEED FOR SPEED」
黄色いクルマです
車種を訊ねちゃダメですよ

TOHOシネマに向かう、この日(14日)はTOHOの日で、一律1,000円で鑑賞できる。
鑑賞したい作品は「ブダペスト・グランド・ホテル」なんだが、これが見事に完売。
おそるべし!!TOHOの日
幾ら2駅程度の距離とはいえ、わざわざ出向いてきてすごすごと帰宅に着くのもシャクというもの。
どうせ1,000円なら、なんでもいいから観ようと切り替えてみたはいいものの、空白の時刻帯で何も上映していない。
ということで、2時間先の今作のチケットを購入し、隣のファッションビルのスタバへ赴く
赤いクルマです
車種を訊いちゃダメですよ、その2
たかがスタバ、されどスタバ。カフェにありつくまで長蛇の列で30分近い所要時間
おいしいクランキークッキーフラペチーノをちびちびと飲んで時間をツブす。
そうしてようやく今作のスクリーンに赴いたという経緯で観賞した作品です。

ストーリーはもう古典的な勧善懲悪もの。
この映画元ネタはクルマを扱ったゲームなんだそうで。
道理で鑑賞マナーを知らない観客が多かったな。
真ん中の座席に陣取った観客のひとりはスマホをしょっちゅう出すし。
このショット、ゲームのオープニング的な
映像です

スクリーンでやたらと騒ぐ主催者のDJがウザいなあと観ていたら、なんかどこかで観た顔だな。
エンドロールで彼が「マイケル・キートン」だと知る。
ああ、キートンあんたはどこへ行こうとしているのだい??

ピカピカなクルマがいくつもいくつも登場してきて(上記の背景から映画化された作品だから当たり前だけれど)クルマが主役の映画でした。
色とりどりで、スタイルもとりどりのクルマを観るのも悪くはないですね。

2014年6月5日木曜日

大人のための残酷童話

こういった手合の本は、手に取るとなかなか手放せないです。
手垢のついた童話を下地に敷いておきながら、徐々に脱線さ
せていって、大人にしか分からない展開(エロスであったり、醜さであったり、おぞましさであったり)を拡げていく。
あれ?こんなんだっけ?と思いながら読み進めていくと倉橋ワールドに惹き込まれてしまっている、というパターンです。
日本昔なばし風にこの作品を映像化して欲しいなと思いますが、うーん深夜枠しか放映できんでしょうね。
一寸法師なんて、親子で鑑賞したら気まずくなること請け合いますよ。

この小説の引用元である原典を全て知っているわけでもありませんし、勿論未読の原典が多士済済状態です。
カフカの変身ですら、内容は大まかに知っていますが読んだことは「はて?」そんな状態です
そういや、大学生の頃西洋文学で読まさせられたような記憶もうっすら残っています。

もう50歳台に乗っかっているオヤジなのですが、今後原典を読む機会を見つけて、これと照らし合わせながら読んでみたいな、と思っている次第。