洋画を鑑賞するようになって、最も敬愛する俳優の一人がロバート・デ・ニーロ
80年代後半、デ・ニーロは何をしても絵になる男だった。
「エンジェルハート」でのサイファー。
最後の最後で腰を抜かしてしまうほど驚いてしまいました。
「俺たちは天使じゃない」のこそ泥ネッド。
ショーン・ペンと組んだこの作品は繰り返し観た(ショーン・ペンが八方塞がりの状況下の橋上で語るシーンがとても好きだった)
その他「ミッドナイトラン」「レナードの朝」「ケープフィアー」「ザ・ファン」
VTRでの視聴もありますが、私にとっては「映画館に行って顔を見たくなる俳優」です。
デ・ニーロ観たさと、作品の粗筋を読んで「危険な橋を渡る」面白さが得られそうだなと、仕事帰りに映画館へ立ち寄りました。
が、しかし。寄る年波には勝てない、デ・ニーロも老いました。
彼の老いと役回りがマッチしていない、今作でのデ・ニーロはフツウの俳優にしか映りません。
ああ、そうだ。作品と関係ないけどイラッとすることが上映前にあったのだ。
19:30開演、チケット購入が19:05。25分の余裕があり、階下のうどん店にカツ丼セットを頼む。
「時間どれくらい掛かりますか?」に対し、店員「10分もかかりませんよ」
早食いにはあ自信があるので、間に合うと判断。
ところが先客がごね出す。
同じカツ丼セットを頼んでいたようだが、「大盛り」を注文しているのに大盛りじゃないと大立ち回りを演じる。
このセットには大盛りなんてないのだ、だって私も大盛りにしたかったけど、メニューにも張り出しにも記載されていなかったんだから。
アルバイト店員が謝る。しかし更に彼女の謝り方は『なっていない』為、怒りの油に火を注ぐ。
板さんが登場し、謝り倒す、作り直しの提案をして収める。
と、いうことは私のカツ丼セットは遅くなる。
先客よ、大盛りじゃないぐらいで激昂するなよなぁ。
先客とアルバイト店員に心中で罵倒の嵐!!
さて、肝腎の映画について。
NZT48という薬品がもたらす作用、副作用により物語は転がっていく。
(今の日本で48と言えばAKB48を思い起こさせ、クスッとなりました)
普段は20%しか活用されていない脳を100%活用できる薬品を手に入れる人々が繰り広げるドラマなんですが、欲望がショボい。従ってB級映画です。
主人公が目論むM&Aの相手もNZT48の使用者だって、直ぐに察しがつきましたし・・・
この薬品は世間を騒がす麻薬の類と何が違うのでしょうか?
出だしで主人公の「今」(自殺しようとする姿)を見せておき、こうなる経緯を振り返っていく展開ですから、これは麻薬撲滅をテーマにした作品なんだろうと思っていたところ、「今」に戻ってきて、そこから更に話が転がってエンディングを迎えますが、このエンディングには不賛成です。
エンドロールが終わって、もう一ひねりあるだろうって期待していたんですが。
作用の素晴らしさの虜になり、副作用(記憶を無くす)に苦しむ。
作用しているときに主人公の瞳がブルーに輝きます。
(そんな作品があったよなぁ、と、宮部みゆきの「パーフェクトブルー」ですね)
展開はスリリングです。
特に序盤から中盤までのドキドキ感、と、「どうなっていくんだ?」と展開を考えながら鑑賞できる楽しさを味わえます。
主人公にたかるチンピラの欲望が何だったのか明らかにされていませんが、大して財産形成をしている様子もなければボディガードを二人雇用している程度なんだからショボい欲望なんでしょうね
「インビジブル」で透明人間になった主人公の欲望と同じレベルかな。
ラリッている状態を表現が面白い。
透明人間が疾走していくようなスピード感での街並の見え方。
天井でパネルのようにめくれていく数字。
お!
カツ丼セット大盛りを頼んだあの先客はNZT48が切れているダメダメな状態だったんでしょう。
終わりがよろしいようで(笑)
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