2013年5月19日日曜日

ビトレイヤー

作品に漂う色「深い空色」
かなり目に鮮やかに映る
原題「Welcome to the Punch」

高校の時に習った「Betray」なる単語とこんな形で再会するとは(笑)
ビトレイヤー、って英単語で書くと「Betrayer」(裏切り者)
こんな邦題だから、相次ぐ裏切り者の登場で誰が味方で誰が敵方なのか?という超難解なスリリングなサスペンスアクション映画かなぁ、と期待。

原題の「PUNCH」とは、拳の「パンチ」ではなく、主人公たちが最終決着をつける地名
辞書を引いてみたけれど、何かの意味があって「PUNCH」としているわけじゃなさそう。
無理矢理邦題をつけるとすれば「パンチ、そこは決戦の地」
どうだろう?
ビトレイヤーより「お?」という反応を引き出せる気がするのだが。

さて。
主人公はジェームス・マカヴォイ
この人、「ウォンテッド」(2008年)以来の劇場での拝顔。
どうしたってM男クン系の顔に映ってしまう、悲しい顔の持ち主である。
敵役は、マーク・ストロング
この哀愁漂う目で、
いつか善人を演じて欲しい
この人、「シャーロック・ホームズ」でのブラックウッド卿に始まり、「ロビンフッド」やら、「裏切りのサーカス」、「ゼロ・ダーク・サーティ」といった作品でこの数年コンスタントに拝顔している。
悪人役のほうが多く(板にもついていると思う)、なかなかに気に入っている役者さん。
きっといつかは途方もない善人の役をして、私の涙腺を弱くさせてくれるんではないだろうか?という予感がしている。

作品のストーリーは、冒頭に書いたほどの波乱万丈でもないし、驚天動地でもない。
まぁ、フツーな展開。
作品のテンポは…。うーん、途中でコックリコックりしちゃうようなところがあり、まどろっこしい面があるかな。

ドンパチもいいけど、マーク・ストロング(ジェイコブ)が彼自身の息子の死体との対面で流す涙のシーンが「いいね」なのである。

ま、詰まるところこの作品で得たことは「私はこのハゲたオッサン、マーク・ストロングを気に入っている」という自己発見に尽きるのだろう。
何せ、主人公のジェームス・マカヴォイに何の思い入れも浮かんでこない。



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