2012年7月4日水曜日

ダーク・シャドウ

原題「DARK SHADOWS」


ティム・バートン&ジョニー・デップ
この二人の作品は最早ひとつのブランド。
「とりあえず映画でも」といったエチュード時期のカップルは無難にデートを楽しもうと思うだろうし。
映画マニアまであれば多種多様な鑑賞ポイントがあるのだろうし。
で、私といえば、脳みそをフル活用し終わった後、あまり考えずに直感的に脳みそがゲラゲラと狂ったように笑える作品なんだろうと思って鑑賞しに行った。

そもそも。
この作品の劇場予告編では「ホラーをベースにしたコメディ作品」だと感じたし、感じない人のほうが稀であろう。
・ジョニー・デップの志村けんのバカ殿様のような白いメイク
・彼の背中が燃えて水をぶっかけるシーン
・今は何年か?と尋ねて1972年と答えるくだり
・カーペンターズの歌が流れるテレビを魔法箱だと弄るくだり
そんな類のものを見せつけられれば、誰だって「笑い」を求めてスクリーンに足を運ぶでしょう?
テレビコマーシャルでも、その基調は変わらなかったし。
T-REXの「GET IT ON」がBGMなのも、パンク基調のクレイジーさを醸し出していた。

ところが、いざ劇場で鑑賞してみればこの映画にコメディの要素は薄い。

従って、「う~~~~~ん」ってな感想しか浮かばない。
クロエ嬢は「ヒューゴの不思議な発明」のとき同様愛くるしい。
ミシェル・ファイファーは「ニューイヤーズイブ」のときほど輝いてはいなかった。
キャラクターに際立った「特徴」が植え付けられていなかったように感じる。
エヴァ・グリーンは美しい魔女だったけれど、鑑賞し終わって「これ」といった印象が残らない。
美しいのは美しかったのだけれど……。

人気テレビドラマのリメイクだという。
そのドラマの概略を掴んでからもう一度鑑賞すれば、楽しめるポイントも出てくるのだろうが。
もうそろそろ劇場公開はLAST週になりつつあるのだが、笑いを求めて鑑賞に赴かないほうが賢明。

ただ、チャーリーとチョコレート工場でも今作でも「工場」での生産ラインを無機質に撮らずにイキイキと生命力あるものに撮る才能は素晴らしいなぁ、と感じ入った。
そういや、マーズアタックの火星人が沢山登場するあたりもあれはあれで素晴らしい才能だよねぇ。

あ、私、ああいったなんだか「アホらしくも秩序を保っているクレイジーさ」というものをもっと求めているんだな。
それに気づいたことだけども今作を鑑賞してよかったということだ(笑)




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