2012年1月21日土曜日

リアル・スティール

原題 「Real Steel」

2011年の漢字「絆」をテーマにしたような映画

日本では「ロボジー」、そして米国では「リアル・スティール」、どちらも不格好なロボットが登場する。
「ロボジー」が絆を家族が離れ離れに生活することを前提にしている。
対して「リアル・スティール」は絆を家族が寄り添うことを前提にしている。
かつて80年代に「クレイマー・クレイマー」をはじめとする家族が離れ離れになる現実を突きつけてきたお国柄なのに、という考えがよぎった。
物語が進むにつれて主人公らの関係は修復され、絆は深まっていく。
主人公と息子、主人公と恩師の娘、主人公と義姉
いずれの関係も「再生」されていく。
ロボット「ATOM」だって、再生のために壊れてしまったロボット「アンブッシュ」「ノイジーボーイ」からのパーツを組み入れることで甦る。
ロボットが自由な意思で動き始めることには「ターミネーター」の世界観であり、迎合できない感覚が強い。
そのため、この映画のロボットたちには「魂」(Sprit)は入っているけれど、「感情」(Emotion)は入っていない。
その極みが最終ラウンド直前のシーンであり、セコンドコーナーで主人公とロボットのboxingが映るシーン。
魂と感情をうまく分離している。
ベタベタな展開であるにも関わらず胸が躍った。
いやいや、素直にベタベタな展開だからこそ胸が躍った。
ひょっとして、「ロッキー」のようにATOMが「マ~ックス」(←息子の名)と叫ぶかもしれないと思ったが、それでは感情を持つことになるか。

ロボットの名前が「ATOM」(鉄腕アトム)
ロボットを動かすのは「リモコン」(鉄人28号)
日本人にとって、馴染みやすい、親しみやすいロボットだ。

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