2014年2月17日月曜日

司馬遼太郎の日本史探訪

2013年の冬、私本太平記(吉川英治)を読んだ。
軍記物語だし、さぞかし興味深い本であるだろうと期待して読み始めたのだが、全八巻を読み終えるのは
これが…。苦行でしかなかった。
読んだ本のレビューをここで書き起すのが、一つの道楽なのだが、これは何の感想も起こることもなく、とにかくチンプンカンプンだったという感想しか残っていない。
ある程度の予備知識を仕入れてから、読むべき本がある。
まさしく、この場合がそうだった。

太平記の時代を描いた小説は極端に少ない。
司馬遼太郎がこの時代の物語を書いていないのか?と思いながら探してみたが執筆されている形跡がなかった。
WEBで色々情報を漁っていると、この本で楠木正成のことを執筆されているということだったので、7年ぶりくらいに読み返してみた。

鎌倉時代から室町時代への転換期。
価値への概念が、名誉や美徳とか道徳といったものから、経済への傾斜へ至る。
欲望への歯止めを知ることがなく、剥き出しのナマな人間がそこかしこに存在していた時代なんだろう。
ここで書かれている楠木正成は、そのような時代での一服の清涼剤のような清廉な人物であったなのだろうと司馬先生は推察していらっしゃる。
それを宋学の影響だとおっしゃっている。
でも、それだけでもなかったのだろうと思う。
欲望に取りつかれた人びとの中にあって、厭世的な思考が正成の中には蟠踞していたからではなかろうか、と。


この本はNHKでの司馬遼太郎の対談集を文字に起こしたもので、厚さのわりにはサクサクと読める。
私の場合、原作を読んでいたから、復習としてこの本を読んでいる。
逆の人もいらっしゃるだろう。
この本を読んでから、「竜馬がゆく」「燃えよ剣」「国盗り物語」などを手に取る人もいらっしゃるだろう。
司馬遼太郎の作品を読む以前に予備知識を仕入れるには、この本はとてもオススメしたい本だと思う。

書かれている人物たちは以下

源義経
楠木正成
斉藤道三
織田信長
関ヶ原
朱印船
シーボルト
緒方洪庵
新選組
坂本竜馬
幕末遣欧使節
大村益次郎
新世界”蝦夷地開拓使”


この本、実は連れがセキュリティ系の試験を受験したときに、寒い空の下などで読んだ。
非常に寒かったのだが、会場内も非常に寒かったらしく、直後に連れが寝込んでしまった。
そういう思い出が残っている本でもある。



0 件のコメント:

コメントを投稿