2013年9月25日水曜日

楽園(上・下)


私にとっては、実に久しぶりの宮部みゆき作品。
2011年の「孤宿の人」以来。
帯に「模倣犯」の続編のような触れ込みに惹かれて手に取った。

私の常の慣例どおり、この本も再読したのだけれども、初読、再読も含めての所要時間は3日前後。
これは遅読の傾向(自分ではそう思っている)の私にすれば驚異的な速度。
いえ、もう実に。実にこの作品には読まされました。
3日のうち、1日は徹夜に近い状態で。
夏季休暇の「のんべんだらり」と過ごした夜、連れが先に眠った後に手に取って、朝方の3:30ぐらいまで読んでいたような...。

この世は邪悪なものに囲まれている。
それと同じように救いにも囲まれている。
両者を隔てる壁は私たちの意図しないところで、意図しないときに、意図しない事情で壊れかねない。
誰だって、壊れないことを願おうが願うまいが、思いもかけないところで、思いもかけない事情で壁はいとも簡単に壊れてしまう。

この作品に登場してくる人は、誰もが「壁を壊されてしまった人」ばかり。
痛みを伴いながら読んだし、痛みのまま残ってしまう展開もある(誠子と達夫とか)けれど、カタルシス(浄化)されていく展開もある(敏子とか)

主人公前畑滋子と作者宮部みゆき。
解説でも触れられていたのだけれど、(模倣犯の事件によりダメージを負ったという)2人はシンクロしてくる。


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