2014年5月11日日曜日

ペコロスの母に会いに行く

14年鑑賞10作目

生まれてから18年間育った長崎県出身の我が身、そして今は近畿は大阪に住みアラフィフィにもなれば、郷愁を抱く。
原田貴和子がいい
随分と齢を重ねてしまわれましたが。
都会へ憧れてしまう一方で、懐かしい故郷へ戻りたい里ごころに引き裂かれる。
昨夏は「爆心 長崎の空」を鑑賞した。
感想はここに書いたとおり。

この作品「ペコロスの母に会いに行く」の良さは「方言がまんまでしゃべられる」ところ
キャスティングを眺めてみると長崎県出身者が多くて、「爆心〜」とは方言へのマスター度のレベルが比較にならなかった。
方言だけの理由でもう一回観たいと思わせてくれる作品だ。
母(みつえ)の生まれは天草(熊本県)、幼少期の方言は熊本弁(角張った言い回しが特徴だ)でしゃべっているし、長崎弁と熊本弁が正確に使い分けられていて、満足度が高い。

認知症はもはや社会問題どころの問題ではなくなっているテーマ。
企業に勤める人は親の介護が理由で退職せざるを得ない人が増加傾向にあるというニュースもある。
このように深刻さに直面しつつある認知症と介護に焦点を当てることをしていない。
今作の清涼剤
竹中直人って、どうしてこうも
笑える男をコケティッシュに演じ
られるのでしょうか!
重苦しくせず、長崎らしい「どんげんかなるさ~」といった能天気、陽気な人柄をカメラを回すといったスタンスで撮影されており、却って自分の母がこうなってしまったらどうしていけばいいのだろうか?と頭を回転させながら鑑賞していた。
そして後半になると、母の自分が生まれる以前の人生はどうだったのだろうか?それをきちんと記録につけておかないと申し訳がないな、とも思う。
ボケててんやわんやしている前半の赤木春恵扮するみつえ婆さんと、後半の息子の顔すら見分けられなくなるみつえ婆の姿を観ながら、笑いながらもゾッとしながら鑑賞していた。
こういう両方の感情を抱かせながら鑑賞する作品のほうが、深く突き刺さる。

約4年しか住んでいない長崎市内
しかもこの作品のロケ地のメインはおそらく小島地区あたりで縁もゆかりも薄い場所。
それでも尚出てくる長崎のシーン、チンチン電車が懐かしい。
鳶は確かに長崎には多く生息しているんだなぁ、と。
大阪に住んで約5年(長崎市の生活年数を超えていることに今気づいた)、鳶の鳴き声を聴いたことなんてなかった。

原田貴和子と知世姉妹
貴和子姉さんをスクリーンで観るのは初めてで、テレビでも殆ど見かけることがなかったのでとても懐かしかった。
原田姉妹
長崎出身の典型的な美人さんの
顔です。
この手合の顔立ちは長崎にしか
おらんとです。
そしてこの作品での若かりしころのみつえ婆の演技は素晴らしい。
(寺島しのぶの顔と似通っているように見えた)
この作品での演技を機に、もっとスポットライトに当たって欲しいと願う。
知世妹、友情出演ではなく愛情出演というテロップが出ていたが、はて?
愛情物語の過去の作品を連想させたいだけ?
それとも知世さんの事務所とか大人の事情による理由?(多分これが理由なんだろうけど)
、ちえこさんが鬼籍に入ってしまっているのは予想外だったけれど、長崎と言えば原子爆弾がどうしても切り離せない。

温水洋一と竹中直人(それから主人公を加えて)のハゲトリオ
この映画の笑いのエッセンスはここに集約されているだろう

赤木春恵の前半と後半での演技の変貌ぶり
上でも書いたけれど、前半ではおしゃべりばかりしている母が後半ケアハウスでの生活で過去への邂逅を重ねていくうちに寡黙になっていくのもこの映画でいろいろ考えさせられた人も多いのだろう。
序盤は笑い声がしていた今作は後半でのみつえ婆の寡黙さと苦労していた時代とのエピソードで涙の音があちこちから漏れてきていた。

加瀬亮の昭和の親父っぷり(及び長崎っぽい生真面目ながらどこか田舎っぽさを醸し出す雰囲気)
ああ、この顔って長崎によくおりんしゃったじいちゃんの顔やなあ、と。
(加瀬さんは長崎県人ではありませんが)



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