原題「The Secret Life Of Walter Mitty」
この映画で心に残ったのは美しいアイスランドの風景でもなければ、ユキヒョウの登場シーンでもない。
スケボーでアイスランドの道を滑降 妄想ではなく、現実 |
主人公ウォルターは最後に解雇され、解雇手当を受け取って社を去る。
ここでのウォルター(B・ステイラー)の表情がとても晴れやかで印象深い。
入社以来23年社名は変われども一つの会社に勤務しつづけてきている。
ぺいぺいだった頃からすれば成長もしたし、それに見合うだけの報酬だって頂戴している。
荒地に佇むウォルター 「等身大な男」に映っている |
その斜陽なり凋落への降下を食い止めようと経営者たちは様々な手を打っているのけれど、私にはそれが各経営者の自己存在のアピールをしたいだけのパフォーマンスにしか映らない。
ま、四半世紀も会社勤めをしてきて、サラリーマン生活に疑問を感じてしまう場面が増えてきているんですね。
終身雇用で勤め上げることが、若かりし頃から保守的な私の人生における目標の一つでもあった。
そういう保守的な考えから脱してみてもいいのかな。
解雇手当をもらうウォルターの姿を眺めながら私に去来していたのは、背負うものがなければ、そうしてみたいと思わずにいられなかった。ということだ。
この映画の(ちょっと誇大広告だとは思うのだが)「あなたの人生を変える一本になる」はあながち間違いではなかった。
LIFE!では出版業界が舞台でIT化に傾斜している業界のため、主人公たちは新しく社に迎えられた幹部により存在を否定されていく。
ショーン・ペン扮するカメラマンと ユキヒョウをファインダー越しではなく 肉眼に納めるシーンが素敵だ |
臨席の女性がドッと笑っていたけれど、報酬への固執とエゴに溢れているような人間たちが牛耳るような社に居続けることが私の人生にプラスに作用することはないよ!ってこの作品は諭してくれているように映ってきた。
社は誰のために存在するのだ?
社は何のために存在するのだ?
理想的な社に帰属できたとして、そこで私が果たせるミッションは何なのだろう?
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