19年、3作目
自分なりにここ数年の世界のありように危機感を抱いている証なのか、ナチス政権を題材にした作品が目に付く。
同時期に公開されていた「ナチス第三の男」も気になったが、残念ながらタイミングが合わず観にいけず。
数年前には「帰ってきたヒトラー」、これは観た。
序盤のコメディタッチのようでありながら、時間を追うごとに(誇張も混じるけど)背筋が凍るような怖さを感じた。
この作品、たかだか20歳の小僧がナチス将校の制服を手に入れたがために起こる惨劇。
彼が手に入れたことで人生が狂う「悲劇」ではない。
彼が自ら人生を狂わせて多くのひとびとから略奪し・殺戮する「惨劇」
囚人を濠のなかに入れて銃で殺戮していくシーンに眼をそむけたくなった。
そして劇中に彼が偽ナチスだと気づいていながら彼の惨劇に参加し、加担し、能動的に邪悪な道へ踏み込んでいく。
頭脳を誰かに預けてしまえば楽だ、自分もこの仲間入りが容易にできるだろうと思う。
まさに「肝が冷える」思いをした映画。
どうやら事実ではこれ以上の惨劇を指示したらしいと聞く。
それがどのような事実なのか聞く勇気の持ち合わせがない。
人間はどこまでも残酷になっていける。どこまでも、どこまでも。
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ドイツは国策で過去のドイツが他国に与えた苦痛を目を背けずに教育していると聞く。
パロディですらヒトラーを模倣することも禁じられているそう。
ドイツは真正面から自国の過去の姿を見つめる。
ドイツの国のありようには敬意を感じる、良心をなくすことなくユーロを守っていってほしい。
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